脱気水をつくる
脱気水をつくる
物理試験では余り水質を考慮しないけれど,野外で起きていることの再現を頭に入れると,水としては雨水が適当である。雨の降っている日に樋から水をバケツに引き入れる(大雨の前にタライを置いておいても良い)。雨水に含まれるゴミは,水分特性曲線のところで紹介する吸引法のメンブレン(限界負圧150 cm)を用いるか,負圧浸入計のところで述べるナイロンメッシュ(限界負圧15~20cm)を用いる。ナイロンメッシュの場合いは塩ビの円筒の下端を包み,ゴムバンドで固定するのが最も簡便である。こうして作った水を口の小さな瓶に入れ,ハンドポンプを用いて脱気する。または,煮沸しても良い。真空ポンプを用いて短時間吸引しても良い。沸騰するほどの真空度にする必要は全くなく,沸騰させると,排気中に含まれる水蒸気がポンプ内で凝結し,水がたまるという問題が起きる。